琉球王朝時代、中国から伝わった「やちむん(焼き物)」が沖縄で盛んに造られるようになりました。
その職人さん達がこの地に集まり汗を流していたのですが・・
ある事情によりここでやむちんが作れなくなりました。
今ではその面影を残すお土産屋通りとなっています。
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目次
スタート地点
赤柄の使われた5階建ての建物「壺屋陶芸センター」が目印。
その奥がやちむん通りです。
手前はオレンジ色の交差点なので分かりやすい。
壺屋焼物博物館
「壺屋陶芸センター」のお隣は「 壺屋焼物博物館」があるので、興味のある方は立ち寄って見て下さい。
沖縄の「焼物歴史、壺屋焼の特徴的な作品、製作工程、プロジェクター上映」など行っています。
入場料金 | ||
個人 | 団体 | |
一般 | 350円 | 280円 |
高大生 | 無料 | 無料 |
小中生 | 無料 | 無料 |
未就学児 | 無料 |
障がい者手帳をお持ちの方および介助者1名は無料(証明書等の提示が必要)。
営業時間 | 10:00~18:00(最終17:30) |
休館日 | 月曜日・年末年始 |
やちむん通りの雰囲気
風情味があっていい感じ。
観光客がスマホを片手にシャッターチャンスを探しながらキョロキョロ歩いています。
気になったらお店を見つけたらフラッと立ち寄ってみよう。
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ショップ
通りの両サイドは民家を改装した「やちむん専門店」が点在する。
観賞用のシーサーから日常で使うお皿、おわん、コップ、茶器など様々。
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手にとって触ることも出来ますが、割れ物なので気をつけて。
ゴーヤの形をした箸置きは面白いアイディア商品♪
一般のショップでは見られない焼き物がいっぱいあるので、工芸好きな人は楽しめるかと思います。
掘り出し物でも見つけたらラッキー♪
ショップは他にも・・
「陶彩」
「育陶園」
「陶美館」
「新垣陶宛」
「つぼや工藝店」
「つぼや焼の店」
「シーサー専門店」
「シーサー工房・体験」
「陶芸体験」
「壺屋陶器会館」
「サンテラス壺屋」
「ヤッチとムーン」
「UTSUWA チャタロウ」
「ありよし伝統工芸の店」
「壺屋の荒焼のぼり窯附石牆」
などがあります。
興味のあるものは足を運んで見て下さい。
石畳道
やちむん通りは琉球石灰岩の石を敷き詰めた石畳通り。歴史っぽくないですか?
あっピンク色のブーゲンビリアもきれい。
南釜
これは沖縄県文化指定財指定の「南釜」。
形を整えたやむちんは、最終的にこの釜(かま)に収め焼きます。
一度火を入れると中は1000度以上にもなり、それが3日3晩続く。
しかし、現在は使われていないので中はボロボロ・・
終点
突き当たりはガジュマルの木。
東ヌカー(共同の井戸)があります。
ここで終わり。
その先は日常の世界。横断歩道に信号機、車が行き交う。
東(あがり)とは東のことを指す方言で、この井戸は壺屋の東側にあることから、アガリヌカーと呼ばれている。
300年前、村ができて最初に掘られました。貴重な飲料水として使われていたんですね。
何百年と生きるガジュマルの木は「都市景観資源」にも指定されている。
裏路地に入ってみよう!
やちむん通りは道も整備されいかにも観光っぽい所ですが・・あえて裏路地に行くのもオススメ。
そこには古風な景色が広がっています。
車も通れない細い道の両サイドは緑の高い壁が続いていたりするので、表のメイン通りとは全然違う雰囲気。
静かで落ち着つきます。これぞお・き・な・わ。
先が見えないので「次は何があるのかな?」と好奇心も湧いてくる。
この通りには「茶屋 すーじ小」、「育陶園陶芸道場」といった体験工房もあるので、ふらっと立ち寄って見るのもいいでしょう。
新垣家
約320年前に建てられた「国の重要文化財」に指定されている新垣家。
石しょうをめぐらした屋敷で母屋を中心にほぼ全容を残している。
作業所など伝統的な壺屋陶工の住宅形式を唯一残している貴重な建造物です。
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残念ながら外から中の様子は見られない。
「やちむん」とは?
沖縄の方言で「焼物」という意味。
粘土、または石の粉をねって形を作り火熱で焼き上げた器物のこと。
多くの焼き物では水などの液体を通さないため、装飾の際は表面にガラス質の表皮をつくります。
それぞれ
①「せっ器」
②「瓦(かわら)」
③「土器(どき)」
④「磁器(じき)」
⑤「陶器(とうき)」
と5つに分類することができる。
器の基本型
大まかに
①「皿(さら)」
②「瓶(びん)」
③「壺(つぼ)」
④「龜(かめ)」
⑤「鉢(はち)」
⑥「椀(わん)」
などがあります。
壺屋焼ってどんなもの?
土の素朴さを生かした素焼きの「荒焼き(アラヤチ)」と釉薬をかけて焼く「上焼(じょうやち)」の2種類がありそれぞれ製法が異なる。
どれもふっくらとした形状で絵柄が印象的。
壺屋焼誕生のきっかけ
1616年(琉球王朝時代)
薩摩藩から朝鮮人陶工3名が技術指導のために琉球を訪れました。それから各地で焼き物作りが盛んになります。
1682年
琉球王「尚貞王(しょうていおう)」が焼き物産業の振興を目的に県内に散らばっていた陶工を壺屋(つぼや)に集めたことが壺屋焼誕生のきっかけです。
この地が選ばれた理由
首里城と那覇の「中間」にあり焼き物づくりに必要な水・土の確保が容易で、薪や粘土などの物資を受け取るために利用した安里川に近かったからだといわれている。
過去から現在
ここは数十年前、住宅地の細い脇道でした。
「壺屋陶器事業協同組合」が出来た事でお店が集まり徐々に繁栄。
しかし周囲が市街地のために薪窯による煙害が深刻な問題となり、市は公害対策のため薪による窯を禁止。
周辺に良質の陶土が豊富な読谷村が窯元の積極的な誘致を行い人間国宝の金城次郎氏を初め多くの陶芸家たちは壺屋から読谷村に移りました。
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現在やちむんといえば読谷村にある「やちむんの里」と知られていますが、ここは「やちむん発症の地」として今も歴史、風土が色濃く残る貴重な場所です。
「やちむんの里」は今も現役で焼き物を作る歴史スポット!
写真集
感想
約400mあるやちむん通りはにぎやかな国際通りとは真逆で落ち着きのある大人空間。
人も車の姿もそれほどないので、騒がしい日常を一切感じない。
時間がスローモーションに過ぎていくような・・ここ独特のウチナータイムを感じる事ができます。
ほぼ平坦な道のりなのでお子様も年配の方も歩き疲れるという事もありませんよ。
ガラス越しに物珍しい茶器を目にするとついついお店に足が向かってしまいます。
シーサーを見ると沖縄!と安心しますね。
ただ・・何の予備知識もなく歩いてもイマイチよく分からないので、先程紹介した「壺屋焼き物博物館」へ行くことをオススメします。
予め焼き物の歴史を頭にインプットしておけば小さな発見でも「ああなるほど、こういう事なんだね」と楽しむ事ができます。
ただの買い物もいいですが、その場所の歴史を知る事でもっと深い観光が楽しめますよ。
シーサー作り体験は子連れファミリーにいいかな・・スタッフさんにもこの地の事をいっぱい聞いてみて下さい。
行きは「表通り」帰りは「裏路地」からというのもありです。
口コミでは・・
「落ち着いた大人向けスポット」、「沖縄らしく和んだ」、「時間を忘れて散策できた」と評判。
いい所
- 勾配・段差がないので車いす・ベビーカーの人でも歩きやすい。
残念な所
- 天候
雨の日は歩けない。
イベント
- 11月上旬
「壺屋やちむん通り祭り」
- 通りは一般車の往来もあるので、前後確認しながら歩きましょう。
- やむちんといえばここ「やちむん通り」と読谷村にある「やちむんの里」が有名。
- 駐車場
近くに有料駐車場が何ヶ所かあります。グーグルマップで検索可能。 - お腹空いた・・
食事処は「やむちん通り」を外れた所にいくつかあります。 - 行き方
国際通りから行くとすると「てんぶす那覇」を曲がって「桜坂中通り」に入り、少し行くと「ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄ホテル」があります。そのすぐ向かいが「壺屋やむちん通り」のスタート地点。
名称 | 壺屋やむちん通り (つぼややむちんどおり) |
住所 | 沖縄県那覇市壺屋1-17 |
電話番号 | なし |
営業時間 | 各店舗(09:00~18:00) |
定休日 | 年中無休 |
入場料金 | 無料 |
駐車料金 | 有料と無料がある。 |
所要時間 | 約1時間 |
アクセス | 那覇空港(なはくうこう) ↓ 332号線 ↓ 331号線 ↓ 330号線 ↓ 壺屋やむちん通り(約30分) |