プロフィール

世界遺産「識名園」は貿易相手国である首脳を接待した歴史ある庭園


ここはかつて琉球王の別荘だった庭園。

首里城のように物々しい雰囲気は一切なく心のリラックスを目的としています。

 

一方で外国の王子や親族、主要国(中国)の冊封使(さっぽうし)を持てなすという役割もかねていました。

ここに招待された方々はVIPぞろい

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アスファルトできれいに整備されています。

シーズンでもそれほど混雑しないので必ずとめられる。

 

駐車料金(無料) 一般車(60台)
身障者(2台)
大型観光バス(4台)

 

受付窓口

ここがスタート地点。

「世界遺産」と看板も立っています。

 

さあ王様の別荘へお邪魔するよ。

 

入場料金
大人 400円
団体 320円
小人 200円
団体 160円
身障者 無料(介護者も1名無料)。
証明書等の提示が必要。
65歳以上 半額

 

石畳通り

遊歩道はこのような「石畳通り」。

琉球石灰岩を詰め合わせています。

 

その周囲は緑。

炎天下でもこの空間だけは涼しく快適。

 

幅が狭くなったり広くなったりカーブもあったりとあえて「先を見せない」事で遊心を取り入れています。

雨水用の排水口は現代的。

 

樹木・ガジュマルの木の根っこが網のように張り巡らせている様子は、まるで歴史の一端にでも触れているかのようだ。

凸凹の道なので厚底ブーツは歩きにくいよ。

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正門

この赤柄の正門は国王一家や冊封使(さっぽうし)等が出入りしていた「屋門(ヤージョウ)」門。

 

ヤージョウは格式のある家の屋敷門とされ王府時代のしきたりと格式を踏襲した威厳のある正門です。

 

番屋(ばんや)

番人・用心棒の詰所だった「番屋」です。

琉球王の住む首里城とは違い必要最低限の人数しか置いていませんでした。

 

育徳泉(いくとくせん)

識名園の池の水源ともなっている泉です。

琉球石灰岩が使用され「あいかた積み」で作られている。

 

そこに生えている淡水産の紅藻類「シマチスジノリ」は国の天然記念物。

左手には井戸があり水の底にメダカやイモリ、オタマジャクシを見かける。

 

井戸口のすぐ近くには泉をたたえた

「育徳泉碑」
「甘醴延齢碑」

の二つの碑が立てられています。

 

心字池(しんじいけ)

石畳道を抜けると視界が開けメインの庭園にでます。

頭上には青空、視線を下げれば大きな池が広がる。

 

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池を真上から見ると「心」という漢字を崩したように見えることから「心字池(しんじいけ)」と名付けられた。

 

池の排水口

池の水はここから排水される。

 

廻遊式庭園(かいゆうしきていえん)



ここ一番の見所が「廻遊式庭園(かいゆうしきていえん)」。

土の盛り方に植物の適材適所な配置、それによって生まれる「緑の空間」が実に見事。

 

その中にある

「アーチの石橋」
「六角堂(ろっかくどう)」

 

その他は

大名によって作られたものが多く「和・中・琉」のスタイルが見事に融合されています。

 

日本の風景に見えない所は「琉球らしさ」を感じますね。

これを見た「冊封使・さっぽうし」は、はるばる離れた故郷を思い出しとても感動したという。

 

御殿(うどぅん)



ここはVIPゲストを接待する建物。

赤瓦屋根の木造建築物で王子や国王親族の邸宅として使用された御殿(ごてん)です。

 

上流階級のみに許された格式ある作りで総面積は約160坪。

 

中国皇帝の使者
「冊封使(さっぽうし)」を迎えた

「一番座」

それに連なる

「二番座」
「三番座」
「台所」
「茶の間」

など15もの部屋があります。

 

木の空間にゴザの組み合わせは首里城の「鎖之間(さすのま)」とよく似た作り。

床の真下は空洞が広がり風通しを良くするため通風口が設けられている。

 

この設計は現代の建築物にも精通していますね。

台所は土足。

 

瓦屋根の「秘密」

瓦屋根は「断熱・遮熱」の効果があるので、南国沖縄の気候に適しています。

中と外では体感温度が2~3度違うので驚き。

 

さらに通気性、耐久性もあって見た目もいい。

強い台風でも屋根が飛ばされないので重宝していました。

 

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当時、屋根に瓦の使用は権力者にしか許されていませんでした。

 

アーチの石橋

池の中央にはこのような石の橋が通っています。

半円形に見えるスタイルは中国風のデザイン。

 

手すりはないので気をつけて。

この橋も石畳通り同様、琉球石灰岩が使用されている。

 

六角堂(ろっかくどう)

心字池(しんじいけ)に浮かぶ島につくられた「六角形の東屋(あずまや)」です。

屋根の形状や黒い瓦などは、中国文化の影響を受けたもの。

 

見た目がいかにもですね。

中は座れるようになっているので、くつろぎながら外の景色を楽しめる。

 

名前の通り建物は角のある六角からなる。

 

船揚場(ふなあげば)

石畳が緩やかに傾斜し水の中へと続くこの場所は「船乗り場」。

当時、この池に小船を浮かべ要人達の子をもてなしていました。

 

勧耕台(かんこうだい)


勧耕台(かんこうだい)とは展望台の事。

六角からなる作りは「六角堂(ろっかくどう)」と一緒ですね。

 

眼下に収まる景色は県内で最も人工の集中する那覇市(なはし)。

沖縄経済の中心地でもあるので建物・人口が特に多い。

 

この景色を見て「沖縄ってこんなに広いんだー!」と思われる方もいるでしょう。

しかしそれはちょっと「ご・か・い」

 

実は中国から来た冊封史(さっぽうし)に「琉球は大きな国だ、小国ではない」と思わせるため、その景色を見せられているだけなのだ。

高台にあるにもかかわらず海が見えないとはそういう事。

 

園内で見られる植物

「アカギ」
「バナナ」
「デイゴ」
「ランタナ」
「サルスベリ」
「コバテイシ」
「ソテツ」
「リュウガン」
「クロトン」
「アレカヤシ」
「ツワブキ」
「ガジュマルの木」
「シャリンバイ」
「オオタニワタリ」
「リュウキュウマツ」
「緋寒桜(ヒカンザクラ)」

などなど。

 

緑は

「緊張の緩和」
「心の癒やし・リラックス」
「回復」

といった効果があります。

長旅で疲れたVIPゲストを接待するのに最高の環境だった事でしょう。

 

写真集








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識名園の「役割」

15~16世紀にかけての琉球は(中国、日本、朝鮮、東南アジア諸国)を結ぶ中間地点に位置する「中継貿易地」として栄えていました。

 

強大な力を持つ中国は「冊封・さっぽう」という独自の外交ルールがあり、貿易を行うには中国皇帝から「琉球国王」として認められる必要がありました。

いわゆる「冊封体制」です。

 

琉球にも新しい国王が即位するたびに中国皇帝の使者 「冊封使(さっぽうし)」が派遣され、新国王を承認する詔書(しょうしょ)が手渡されました。

 

識名園で行われる「冊封使(さっぽうし)」の接待は、一番の貿易相手国である中国と良好な関係を維持するための重要な国家事業と位置づけられていたんですね。

現代でいう「大使館」みたいなもの。

 

首里城のように物々しい雰囲気は一切ないので、お互いリラックスした気持ちで過ごす事が出来たでしょう。

 

MEMO

 

第二次世界大戦は、ここに日本陸軍が弾薬庫や病院等の施設を作った為に米軍の標的となり、壊滅的な被害を受けました。

 

戦後になって再建・改修され平成12年(2000年)には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産・ユネスコに登録されました。

 

口コミでは・・

「優雅な雰囲気を感じた」、「那覇の中心部にあるとは思えない閑静な場所」、「のんびりできるのが魅力」と評判。

 

イベント

11月
「友遊会」
「識名園歌会」

ワンポイントアドバイス
  1. 識名園の読み方→(しきなえん)。
  2. Wi-Fi(ワイファイ)は未対応。
  3. バリアフリー未対応。
  4. 冬は寒いので防寒対策を。
  5. 「国際通り」から識名園までは車で約20分。混雑している場合はもっとかかります。
  6. ボランティアガイド
    ガイドは常駐ではないため、事前に那覇市市民文化部文化財課(098-917-3501)へ連絡する必要があります。
  7. 琉球王国の伝統衣裳を身に着けての「結婚式・ウェディング」も行っています。
  8. NHK・BSプレミアムドラマ「テンペスト」の撮影現場にも利用されました。沖縄出身の仲間由紀恵さん、ガクトさんが出演しています。
  9. 天候
    シーズンは突発的に雨が降って、サッと止む事が多いです。それが局地的に発生します。天気予報はあまりあてにせず、怪しい雲を見かけたら事前に対策を取りましょう。
  10. お腹空いた・・
    園内に食事処はありません。市街地に出ればいくつかあります。
名称 識名園
(しきなえん)
住所 沖縄県那覇市真地421-7
電話番号 098-855-5936
営業時間 09:00~18:00(最終17:30)
定休日 毎週 水曜
(祝日、慰霊の日の場合は翌日休み)
所要時間 約1時間00分
駐車料金 無料
入場料金 有料
アクセス 那覇空港(なはくうこう)

332号線

221号線

222号線

(約30分)
識名園の評価
景観度
(4.0)
満足度
(2.0)
人気度
(1.5)
総合
(4.0)


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